外国為替市場は「レンジ相場」になりやすい
外国為替市場は2つの国の通貨を交換することで成り立っています。その交換レートである為替レートは、お互いの国の経済情勢・貿易・政策金利・政治など、さまざまな要素が影響し合って変動します。
ここでは一例として、アメリカ(ドル)と日本(円)の“貿易”による変動にスポットを当て、ドル/円のレートの動きを見てみます。
このように、ドル高・円安 → ドル安・円高 → ドル高・円安…といった流れを繰り返す経済的な背景があるため、外国為替相場は行ったり来たりする動き「レンジ相場」になりやすい傾向があります。
「レンジ相場」の中でも細かく動いている価格
行ったり来たりを繰り返す外国為替市場において、もう一つ知っておいていただきたいのが値動きについてです。レンジ相場を形成しやすいとはいえ、そのなかで価格は常に細かく動き続けています。
以下のチャートをご覧ください。2018年のドル/円の値動きを示しています。
高値と安値の高低差は、高値114.51円 – 安値104.58円 = 9.93円となりました。一方で、延べの値動きはどれくらいあったのでしょうか。
延べの値動きとは、チャートの細かい動きを全て足し合わせた合計(各期間内における4時間足の高低差を合計した数値)のことです。
例えば、100=101円を行ったり来たりしている相場があったとして、単純な高低差で言うと、101円 – 100円 = 1円となります。
一方で延べの動き = 総推移で考えると、矢印の分だけ値動きを合計しますので、1円 × 行ったり来たり6回 = 6円となります。
この考え方を先ほどのチャートに当てはめてみると、延べの値動き = 総推移 = 399.78円となります。
高低差9.93円を一回でねらうのは非常に難しいですが、行ったり来たりを繰り返す外国為替市場ならば、高低差よりも「総推移」に目をむけ、細かい値動きを捉えていった方が簡単に収益のチャンスを広げられるという考えです。
しかし、この細かい値動きを忙しい毎日の中で、すべて捉えていくのは至難の業。なにか効率的に収益に変えていける方法はないだろうか……そこで開発されたのがトラリピです。
「トラリピ」の正式名称は「トラップリピートイフダン」で、以下の3つの要素から成り立っています。3つの仕組みを1つにまとめたのが「トラリピ」です。
①イフダンとは
①「もしレートが100円になったら買っておいて」という新規注文と、②「100円の買い注文が成立したら、その後レートが101円になったところで売っておいて」という決済注文(①と②)の2つを一度に発注できるのが「イフダン」です。
②リピートイフダン
新規と決済の注文を一度に発注できるイフダンに、リピート(繰り返し)機能をつけたのが「リピートイフダン」です。
通常のイフダンだと新規・決済一回で終了してしまうところ、リピート機能がついているため、指定した価格に到達するたびに自動で取引を繰り返してくれます。
為替相場は24時間動き続けるので、取引を繰り返せれば、そのチャンスはますます増えていきます。
③トラップリピートイフダンとは
②のリピートイフダンを、罠(トラップ)を張るように敷き詰めたのが「トラップリピートイフダン」=「トラリピ」です。
幅広くリピートイフダンをセットすることでピンポイントでねらいを定める必要はなく「このあたりかな?」という相場観さえあれば収益をねらっていけます。為替相場は24時間動き続けるので、取引を繰り返せれば、そのチャンスはますます増えていきます。
上がれば下がる下がれば上がる、で一定の幅を行き来し(レンジ相場)、24時間休むことなく続く相場の中で、あなたに代わって取引を繰り返してくれる。それがトラップリピートイフダン = トラリピです。
トラリピとは?どういう仕組みなのかを分かりやすく説明します。